■サンプル@BBO 1S−2C実例集
2オーバー1ビッド解説(その2:1s-2cに関する追加考察)
ハーディー教解説0016号
#1 1s-2c後のビッドに関して、hardy教解説015号にて全貌をまとめ、下記2点を新規に採用した。
(1)オープナーの2sリビッドを6枚保障とする
(2)オープナーリビッドの優先順位を2h>2s>3c>2dとする
この(2)に関しては、レスポンダーリビッドでs2枚を示すビッどを採用することでhフィットサーチ後でも
s6-2フィットを捜すことが出来るように改良を加えたにものである。
#2 この考え方を進め、dについての優先順位に再検討を加える。
現状:1s-2c-2d はs6枚否定であり、s6枚あれば1s-2c-2sビッドを優先することにしているが、
その場合、sフィットしない場合にd4-4フィットを見つけることはできない。
しかし、s6枚あってもd4枚ある場合は2dを優先することにすると、d44フィットは見つかる。
従って、d4枚を優先した場合でもs6-2フィットを見つけられるように出来れば、d4枚を優先した方がよいのではないか。
つまり、s6枚よりd4枚を優先すること=メジャーよりマイナーを優先する、ことになるとは限らないと思われる。
#3 レスポンダービッドでs2枚を示すビッドを採用することで、これは実現できる。(2h優先と同様の考え方)
1s-2c-2d d4枚だが、s6枚を否定しない
1s-2c-2s s6枚でd4枚否定
1s-2c-2d-2s s2枚でdフィットを否定しない
これにより、オープナーがs6枚あれば、sスーツに決めることが出来る。
また、s5枚しかない場合には、2nでs5d4を、3dでs5d5を示すことが出来る。
#4 これはすなわち、コントラクトスーツの優先順位と、ビッどの優先順位は別だということを示しているものと考えられる。
で、h4d4に関しても、従来の2h優先から、2d優先に変更すべきことが示唆される。
1s-2c-2d d4枚だがh4枚も否定しない(h4枚の場合は5440のみとなる)
1s-2c-2d-2h h4枚でdフィットを否定しない、#3を考えると、s2枚も否定しない
これにより、オープナーにh4枚あれば(5440)、hスーツに決めることが出来る。
また、h4枚ない場合は、s6枚あれば2sビッどし、sも5枚の場合は#3同様となる。
#5 この変更によるディメリットは、レスポンダーがリビッどで2s言える場合に、2sでs3枚フィットのミニマムを示すことが出来なくなることである。
しかしそれはゲームビッドでも示せるため、2s/4sの棲み分けに細かいhcpの分布を加味していたものを、諦めるだけで済む。
#6 以上を纏めると、s6枚、h4枚、d4枚、c4枚に対して、s6h4は2h、s6d4は2d、s6c4は2s、h4d4は2d、h4c4は2h、d4c4は3c。
優先表示では、c4枚ない場合は2d>2h>2s、4枚ある場合は2h>2s>3c>2dとなる。すなわち
1s-2c-2d d4枚、h4枚s6枚否定せず
-2h h4枚、s2枚否定せず
-2s s2枚、h4枚否定
-2h h4枚、s6枚否定せず、d4枚否定
-2s s2枚
-2s s6枚、h4枚d4枚否定
-2n 5332/5323/5233
-3c c4枚、h4枚s6枚否定d4枚否定せず
以上を解説015号に反映する場合、上記の変更だけではなく、例えば1s-2c-2s後のビッドに関しても、
h4枚否定やd4枚否定を考慮した変更(より明確化される方向であろう)が必要になると考えられる。
2013.8.6 新規作成