■関連解説
ストロング2Cオープンのビッド(その1)
ハーディー教解説007号改1
#1 2Cのストロングオープンには2つの種類(バランスハンドとアンバランスハンド)がある。
アンバランスハンド:シングルトン又はボイドのある手
バランスハンド :4333、4432、5332の3種
セミバランスハンド:5422、6322、7222の3種でダブルトンが強ければバランス扱い、
弱ければアンバランス扱い
#2 バランスハンドの場合の条件は、22HCP以上。
#3 アンバランスハンドの場合の条件は、9トリック取れる手でルーザ以上のクイックトリックがある事。
パートナーにパスされる恐れがない時は無理に2Cオープンする必要はない。
又、マイナースーツは条件を10トリックとしている人もいる。(私はこれを採用していないが)
#4 この2種類のどちらであるかによってビッドの考え方は変わってくるので、
レスポンスは、オープナーの手が上記2種類のどちらであるのかを聞くのが先決となる。
従って、通常は2Dでウェイティングビッドすることになる。2Dが最優先ビッド。
#5 但し例外が2つある(下記)。これについては後で示し、以下2Dの場合で話を進める。
(1)非常に弱くてゲームもおぼつかない場合(2Hのネガティブビッドする)
(2)自分に強いスーツがあってそれを示した方が良い場合(ポジティブレスポンス)
#6 バランスハンドの場合はNTリビッドでこれを示す。
22〜24:2NT
25〜27 :3NT
28〜30 :4NT
#7 2NTの後のビッドは、2NTオープンの場合と同様。従ってこれは2NTオープンで議論。
#8 アンバランスハンドの場合は2Dの後スーツビッドでそれを示す。
Hは2NTで、Sは2S、マイナーはそれぞれ3C/3Dで。
この時点でオープナーの手がほぼ正確に掴める事になる。スーツは5枚以上で手はアンバランス且つ9トリック取れる。
従ってこの後は、トリック数をメインにビッドを考えていくのが良い。
以下2C−2D−2Sの場合を例として話を進める。
#9 2Dレスポンスの時点で1トリックは見えているので、ゲームまで(マイナーは4の台までの場合あり)パスはない。
次のホールドポイントはスラムがあるかどうか、即ち3トリック数えられるかどうか、である。
#10 Sに3枚サポートがある場合、トリック数により判断すると、
3トリック以上 オープナーがミニマムでもスラムがある。コントロールにより即スラムトライ可能。
2トリックの場合 オープナーが3ルーザーならスラムがある。3Sでスラミッシュビッドする。
1トリックの場合 オープナーが2ルーザー以内でなければスラムはなし。4Sのサインオフビッド。
#11 2Dで1トリックは見えているので、ショートスーツは非常に有効であり、スプリンタービッドは採用すべき。
またスプリンターはラフで2トリック目が勘定出来るゆえエクストラポイントを必要としない。
4C/4D/4Hをこれに当てることもできるが、3Nでコンシールドスオプリンターを採用したい。
#12 以上よりSサポートありのレスポンダーリビッドを纏めると
2C−2D−2S−3S Sサポートありで強い(2トリック)
−3NT Sサポートありのスプリンター
−4C Sサポートありのコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4D Sサポートありのコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4H Sサポートありのコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4S Sサポートありで弱い(1トリックしかない)
−4NT SのRKC(サポートあり、全スーツにコントロールあり)
#13 3Sに対してはオープナーがルーザー等によりスラムの判断をすることになる。
2C−2D−2S−3S−3NT コンシールドスプリンター(4ルーザー)
−4C/4D/4H コントロールキュービッド(3ルーザー以内)
−4S サインオフ(4ルーザー)
−4NT RKC(3ルーザー以内で全スーツにコントロールあり)
#14 Sサポートがない場合は下記にて5枚以上のアナザスーツを示すことになるが、
オープナーのSが6枚あることも十分に考えられる為、S2枚を示せるのであれば示すことは重要と考える。
この為2NTビッドを5枚スーツのないバランスハンドとするのではなくS2枚の手と捉える事とする。
2C−2D−2S−2NT S2枚
−3C S否定(0,1枚)でC5枚保証
−3D S否定(0,1枚)でD5枚
−3H S否定(0,1枚)でH5枚
ここで1444のディストリの場合のみビッドに困ることになるが、やむを得ない。
最も被害の少なそうな嘘をつくしかない。(シングルトンがオナーなら2枚と、最も強いスーツを5枚と。。。)
以上で、Sの場合のビッドは終了であるが、スーツがHの場合には、KBRKCを使うとともに、
一部SとNTビッドを逆転させることで、Sと同様のアナロジーでビッドシーケンスを組むことが出来る。
#13 Hスーツの場合
2C−2D−2H−2S H否定(0,1枚)でS5枚保証
−2NT H2枚
−3C H否定(0,1枚)でC5枚保証
−3D H否定(0,1枚)でD5枚保証
−3H Hサポートありで強い(2トリック)
−3S Hポートありのスプリンター
−3NT HサポートありのSコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4C Hサポートありのコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4D Hサポートありのコントロールキュービッド(3トリックあり)
−4H Hサポートありで弱い(1トリックしかない)
−4S HのRKC(サポートあり、全スーツにコントロールあり)
2C−2D−2H−3H−3S コンシールドスプリンター(4ルーザー)
−3NT/4C/4D コントロールキュービッド(3ルーザー以内)
−4H サインオフ(4ルーザー)
−4S KBRKC(3ルーザー以内で全スーツにコントロールあり)
マイナースーツの場合はこうは行かない。又ウェイティングビッド以外の場合についてもその2(?)で。。。。。
2012.4.14 コンシールドスプリンター採用等による変更