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ボイドショウイングレスポンス
ハーディー教解説014号
RKCによるKCアスキングビッドに対してボイドを有する場合、これを示した方が良い場合がある。
ここではそのボイドショウイングレスポンスについて纏める。RKC同様、まずはSスーツの場合を例とする。
#1 4NTアスキングに対するボイドショイングレスポンスを採用する場合、
回答が5Sを超える、つまりはKC不足がわかっても5の台で止まれないことに注意が必要。
又、その後のグランドスラムトライへのアプローチをどうするかも決める必要がある。
#2 5の台で止まれない事については、この方式を採用する限り不可避である。
従ってボイドショウイングレスポンスをするのはボイドが「有効な」場合に限るべきである。
有効ボイドであるかどうかは判断であるが、少なくともパートナービッドスーツは無効ボイドと考えるべきである。
#3 ボイドスーツを示したい場合のビッドは下記。
4NT−5N 2KC+ボイド
−6C ボイドアスキング
−6D/6H/6S D/H/Cがボイド
−6C 1KC(又は3KC)+Cボイド
−6D 1KC(又は3KC)+Dボイド
−6H 1KC(又は3KC)+Hボイド
#4 ボイドスーツを除く4KCが揃ってグラスラアプローチをしたい場合、トランプとボイドスーツは関係ないので
知りたいKは残りの2スーツだけであるが、上記のビッドではこれを確認する手段は考慮されていない。
しかし、ボイドスーツを示すことは重要だろうか。
元々「有効ボイド」に限られるとしたら特定できるケースのほうが多い可能性が高いと思われる。
#5 このことからボイドスーツは推定できるものとして、ボイドスーツを示すよりグラスラサーチの為に
ビッドスペースを活用することとし、発展型として下記を採用することとする。
#6 ボイドスーツは推定できる事を前提とする為、情報が必要なカードはKC4枚、トランプQ、サイドスーツのK2枚である。
これら情報を6S以下のビッドスペースを使って示す必要がある。
(以下、サイドスーツKのうち低いランクのスーツKをLK、高い方をUKと略す)
#7 4NTアスキングに対し、KC枚数は2枚と1枚(又は3枚)に分けて回答する。
つまり1枚か3枚かは推定可能とする。また0枚はボイドショウイングレスポンスをしない。
多分ありえないが4枚ある場合は2枚と同じ回答とする。
4NT−5N 2KC+ボイド
−6C 1KC(又は3KC)+ボイド、LKのみあり
−6D 1KC(又は3KC)+ボイド、UKのみあり
−6H 1KC(又は3KC)+ボイド、サイドは0K(又は2K)、Qなし
−6S 1KC(又は3KC)+ボイド、サイドは0K(又は2K)、Qあり
6H/6Sは全ての情報が揃ったので後はオープナーが判断するだけ。
6C/6Dについてはこの後、6HでQアスキングが出来る。
#8 4N−5Nの後は、下記にてそれぞれQアスキング、Kアスキングが出来る。
4NT−5NT−6C Q(+K)アスキング
−6D Qあり、LKのみあり(又は0K)
−6H Qあり、UKのみあり
−6S Qなし
−7S Qあり、サイド2Kあり
ー6D Kアスキング
−6H 1K(どちらのKかは不明)
−6S 0K
−7S 2Kあり
#9 5N−6C−6Dに対しては6HでLKの有り無しを確認できる。
またKアスキングに対してはビッドスペースの関係で、枚数だけしか確認できない。従って1Kの場合にはゲスが入る。
枚数ではなくサイドKの位置を聞く方法はないこともないが、
2K必要な場合及びどちらか1Kあればよいという場合に対応するだけのビッドスペースがない。
以上のビッド展開の詳細は「ビッドの友」を参照されたい。
2007.6.2 表現の一部を見直し、ボイドショウイングレスポンスの発展型についての注記を記載
2007.6.7 ボイドショウイングレスポンスをQアスキング型に全面変更
2007.9.6 上のランクのKの表示をHK⇒UKへ表示変更
2007.12.20 #7の回答でQありQなしの順番を変更
2008.6.16 ボイドショウイングレスポンスを独立した解説書とした。